T君が童貞を捨てる日

僕は未だにMediumの使い方がわからないでいる。ちゃんとした記事を書かなきゃいけないのか?ちゃんとした記事を書けばハートみたいなのがもっと増えるのか?ちゃんとした記事ってなんだ?よくわからない。とりあえず日記を書いてみる。

今日は鶴ちゃんと甚田とT君とお茶をした。主にインターネットとスタートアップ界隈の話で盛り上がったのだが、T君は一人でずっとセックスの話をしていた。どうやらセックスがしたくてしたくてしようが無いらしい。彼は狂うほどセックスをするために、インターネット界で成功したいのだ。彼は童貞の若者なのであるが、その話をぼうっと聞き流しながら、「あぁ、かつての若者がロックスターに憧れた感じに似ているのかな」と感じた。スターのいる場所が変わってきているのかもしれない。

この業界も成熟してきたということなのか。あらゆる産業は成熟するとエリート化していくものだが、昨今のインターネット界隈やIVSなどを見ても高学歴・モテ化しているような気もして、引きこもりで学歴も無く非モテの僕からすると、少し寂しい感じでもある。僕にとってのインターネットとは、地を這い泥をすするスクールカーストの底辺であった僕らが、一発逆転を狙える、言わば一揆における農民のクワの様なものだったのだ。

インターネットとはそういうものだったのではないか。かつての若者がモテたくてギターをかき鳴らしたように、いまの若い子はプログラミングを習い、起業を夢見るのかもしれない。さあMacBookをクワとして、立ち上がれ若者たちよ!「意識高い」だの「起業は手段であってだな」だのおっさんどもは言うかもしれない。でもそのおっさんどもも、セックス狂いのロックスターを夢見て、かつてはギターを家でこっそり練習していたはずだ。馬鹿にした奴らを、世間を、見返したくて、ギターをかき鳴らしたはずなのだ。そう、僕らがコードを書き散らすように!

スタートアップという名の戦場で幾多の死者を乗り越え、T君が童貞を捨てる日もいつか来るのかもしれない。そしてその時、僕はこう声をかけるだろう、「おめでとう、そして、ようこそ、インターネットへ」いや、なんもうまくない。なんもうまくないぞこの話。綺麗に終えても無い。推敲すらしていない。そう、僕は未だにMediumの使い方がわからないのだ。