Yearly archives of “2017

経営者の敗北

相談ならどれだけでも乗るが、一言でも「辞める」と明言された場合には絶対に引き止めないというポリシーを僕は最初の起業から徹底してます。なぜならそれは軽々しく口にすべき言葉では無いし、覚悟の上ならなおさら、引き止めるという行為は相手に対して失礼にあたると感じるからです。

その代わり、辞めた後やっぱり戻ってくるのは全くもって自由で、いつでもどうぞ、というスタンスです。流動性を高めるという観点でも、プラットフォームも会社も人付き合いも、そうあるべきだと思っています。

もちろん仲間がいなくなるのは辛いし寂しいし悔しいしなにより申し訳ないし、「引き止めない」なんてことを言ってるのは、もしかしたら自分が傷つきたく無いだけの、ただの強がりなのかもしれません。仲間が辞めるということは「まだここにいたい」と思わせられなかった、経営者の敗北なのです… READ MORE

新しい融資のカタチ、CAMPFIREレンディングをリリース!

先週発表した通り、貸金業の登録を終え、CAMPFIREレンディングを開始いたしました。従来のクラウドファンディングの枠を越えて、僕らとしてもっと幅広いお金の流れを提供したいと思ってましたので、こうやって形にできてとても嬉しいです。 https://lending.camp-fire.jp

‪クラウドファンディングにおける支援者数や達成度などを、これからの与信に使うことは出来ないか、と前々より考えていました。支援が集まってるということは評価をされているということ。クラウドファンディングをやってるからこそ出来る、評価経済時代における新しい与信の形があるんじゃないか、と。‬… READ MORE

【九州北部豪雨災害】緊急支援金募集

2017年7月5日からの豪雨により、九州の各地で多くの被害が出ています。CAMPFIREは、被災者支援を目的に緊急支援の募集をしておりましたが、おかげさまで支援金が600万円を超えました。ありがとうございます。この支援に際しては弊社にて全額手数料を負担し、みなさまから集まった支援金の全額を被災地に届けます。

熊本の震災の時もですが、プラットフォーマーである僕ら自身がこうやってプロジェクトを立ち上げることに社内でも議論はありましたが、1日でも早く支援するためにまずは動こうという結論になりました。今後はこういった緊急事態にすぐに動けるようNPOさんとも連携して体制をつくっていきたいです。… READ MORE

“創造的であれ”という呪い

「これはいかん」気もするが、むしろ「これはいかん」と言われ続けた結果のような気もしてなんとも…うーん

Adobeの若年層(12-18歳)に関する衝撃的な調査発表。- Togetterまとめ https://togetter.com/li/1130045

「創造的・個性的であれ」「夢を持て」なんてのはそりゃそうだと思うが、叶えられなかった大人の夢を、下の世代に呪いのようにバトンタッチし続けた結果のような。子供に限らず僕は不必要に上の様な言葉で煽らないよう気をつけているつもり。創造的でなくとも目の前の仕事に打ちこむ態度は美しいですよ

僕自身、未だにかつて大人に言われ続けた「個性的であれ」「大きな夢を持て」みたいな言葉に呪われ続けてる気がするよ。他者に無理やり膨らまされる、中身のない自意識は、風船のように破裂寸前までパンパンになってしまう。子供にそれを強いるのは、あまりにも辛いことだ。… READ MORE

「ここにいてよかった」と思える場所を目指して

7月に入り、CAMPFIREに新しい仲間が6人も増えました。トータル70人を超えるチームに。1年前は10人満たなかったのに、増えましたね。

仲間が増えるということは、とても、嬉しいです。会社を立ち上げ、経営する醍醐味といってもいいでしょう。自分1人じゃ決して出来なかったことが、みんなの力で少しずつ出来るようになる。表現の幅が広がっていく。子供の頃にみたクレイアニメのように、仲間が1人増えるたび、その色が混じりあい、組織全体の色もまた変わっていく。そんな感覚です。

それと同時に、気が引き締まる瞬間でもあります。会社とは人生の中でかなりの時間を占める場所です。そこで働く1人1人の人生に与える影響も少なくないでしょう。経営者として、責任を感じます。… READ MORE

ソーシャルグッドな働き方

‪CAMPFIREは複・副業全くもってオッケーなので自分の会社持ってる執行役員や社員もいますし、これからおにぎり屋をやろうとしてる子もいます‬。

労働人口の低下、経済の縮小などを考えると、心や体のケア、出産育児、親の介護など、国や行政がカバーできなくなる分野を、会社が面倒見なければならない時代になるだろう、そのためにはこれからの働き方や制度はいろいろと実験していかねば。豊かさだけを求めてれば幸せになれた時代のその先を。

ここら辺はいまCHO(Happy Officer笑)といろいろこれから実験していこうと話しているところだったりする。ソーシャルグッドな働き方、居場所を目指して。… READ MORE

株式会社CAMPFIREが、6億円の第三者割当増資を実施。資金調達累計額は10億円超に

CAMPFIRE6億の増資、合計10億調達のリリースを出させていただきました。流通額が増大してるとは言え、本当の金融包摂を実現するには全く持ってまだまだです。1人でも多く、1円でも多くお金が流通し、誰しもが声をあげられる世界を目指して、引き続き頑張ります。

学びたいのに学費の無い学生、古民家を改装してカフェをつくりたい若者、映画を撮りたい監督の卵、後継者のいない伝統工芸作家、レコーディング費用を集めたいミュージシャン、良いものを作っているが潰れそうな地方の工場、子供たちを支援するNPO、すべての人が、声をあげられる世界を。

居場所と、出番と、ちょっとのお金があれば、人は声をあげられる。自分自身の経験や、リバ邸の子たちや、日本中の地域で踏ん張ってる方々を見てきて、本当にそう思いますし、信じたい。声をあげてもうまくいかないことの方が多いかもしれない。だけど「声すらあげられない」世界は、本当に絶望的だ。… READ MORE

生きづらさに世界をあわせる

起業家なんてのは往々にして社会不適合者で、今の社会に無理に自分をあわせて生きづらさを抱えながら生きるよりも、自分のような人間でも生きやすくなる理想の社会をつくるほうが早いしみんなも喜ぶのではないか、と独善的に動く人間たちなのかもな。

僕は起業しようとしている若い子からの投資相談を受けると、事業計画なんかより、どんな生きづらさを抱えているのかを聞く。過去の辛い体験、劣等感、嫉妬など。「そんなの無いです!」みたいな子もいるが(言えないだけかもしれないね)、そんな起業家に僕の投資は必要ないと思っているので他の投資家をつなぐことにしている。

これまで50社近く個人的にスタートアップに出資・支援してきたが、生きづらさを抱えた起業家は何度もピボットしてでも踏ん張り続けるので、生きづらさをしっかりヒアリングする方が結果的に、事業計画を作り込ませたりDDしっかりやるより成功角度は高いんじゃないかって気もする。もちろんシード段階だから出来ることでもあるのだろう。… READ MORE

クラウドファンディングからフレンドファンディングへ

ポルカという新サービスのティザーが出ました。

https://polca.jp

クラウドファンディングって大義名分が無いとダメなんじゃないか?とか、小さな金額でも使っていいのかな?とか、炎上が怖い!とか、達成しなかったら恥ずかしい、とか、まだまだハードルが高かったと思います。もっと身近に、もっと気軽に使ってもらえる仕組みにすべきだと考えました。

アメリカで生まれたクラウドファンディングという仕組み。お金集めの民主化を目指す僕らとしては、支援を募る新しい仕組みとしてとても素晴らしいものだと信じています。でも、もっと、日本に最適化した仕組みに出来るんじゃないか。僕らは常に考えています。… READ MORE

田原総一朗さんのバースデー

田原総一朗さんの83歳のバースデーでした。毎年こうしてご一緒にお祝いすることが出来て本当に嬉しいです。見識の深さ、そして切れ、日本の宝です。「家入くんはこんな感じだけどなんだかみんな頼りにしちゃうんだよね」なんてありがたいお言葉いただきました。誕生日おめでとうございます!

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夢は叶う、という嘘

例え有名アーティストでも無名アーティストでも、金額が大きくても小さくても、「挑戦」という名の、小さな火を灯そうとする行為に、貴賎などはないと思っています。放っておいても格差が広がってく世界で、誰しもが声をあげられること、それこそが大事だとCAMPFIRE は考えています。

声をあげた先に、目標に達する方もいれば、達さない方もいる。それは事実。だからこそ、僕らは「クラウドファンディングで夢は叶います、叶えましょう」なんて嘘は、絶対につかないように心がけてます。夢は叶わないことの方が多い。でも誰しも声を上げることはできる。それが民主化ということだと信じています。… READ MORE

映画への恩返し

雑誌Barfout! x CAMPFIRE対談連載、第二回。踊る大捜査線 THE MOVIE、幕が上がる、そして僕の大好きなサマータイムマシン・ブルースなどで有名な本広克行監督と。

音楽業界に続き、映画業界や監督はじめ作り手のためにクラウドファンディングプラットフォームとして何ができるのか、を模索していきたいと思います。思春期に支えてくれて今の僕を作ってくれた音楽や映画への恩返しもこめて。

今の表現やビジネスモデルが最適解だとは全く思ってなくて、その業界に合わせた形を模索し続けるしかないのだと思ってる、正解はない。

ベネッセ創業者福武さんの言葉、「経済は文化の奴隷である」を噛み締めて。… READ MORE

巨人の足元に穴を掘る

大手競合が既にいるということは、自分たちがこれからスタートアップでその領域を攻めるということをやめる理由にはならない。それでやめてたらアップルもLINEもメルカリもそもそも生まれてない。「大手がいるからやめた方がいい」なんてアドバイスしてくる人は、意外と身近に多いものなんだよね。

弱者としてのスタートアップの戦略は、巨人が気づかないうちに(もしくは鼻で笑われてる間に)巨人の足元に局所戦で穴を掘り続けてすっ転ばせること、逆にいうと強者としての巨人の戦略は、そうやって局所戦に持ち込んでくるスタートアップをミートして足で踏み潰し続けること。

大手競合がいることも、市場が無いことも、自分たちが信じてやるべきことを、やめるような理由には別にならないです。やるべき理由より、やめるべき理由を人はたくさん思いつく。そういった意味では戦うべき敵は自分自身なのかもね。力の無いうちは、例え竹槍しかなくてもゲリラ戦で戦い続けるしかない。農民一揆のように。… READ MORE