一億総クリエイター時代

立ち上がりからのスピードが重要なスタートアップこそ、広報PR担当を入れるべきだと思う。エンジニアなどに比べプライオリティ低く考えられがちだけどね。傭兵みたいにスタートアップを渡り歩くPRがいても面白いかもしれない。

良いサービスなのに人知れず消えてくものが多い。良いものを作れば自然と広がるなんて幻想は捨てた方がいい。物余りの時代、人は機能では無く物語に惹かれ物を選ぶ。物語を紡ぎ、語る人間が必要。ただ広告宣伝費をかけるんじゃなくてね。

ネットやSNSの浸透で個を中心とした小さな経済圏が増えている。これはetsyの伸びでも明らかで、一品ものの作品を少しずつ売るクリエイターが急増している。少数の作り手が大儲けする時代は終わり、買い手より作り手の数が上回る時代がくる。これは音楽も出版もファッションも同じなんじゃないか。

一億総クリエイター時代。みんなが聞いてる音楽、誰もが知ってる有名人、みんな憧れの高級ブランド、なんてのが出にくい時代になる。自分だけが見つけた、お気に入りの作家の一品ものを身に纏う贅沢。その作品の放つ物語、メッセージ、作家性を重視して物を選ぶ様になる。

物語や作家性の見えないWebサービスが多い。「このサービスを使う事でこんな生活があなたを待ってますよ」「こんな物語の主人公になれますよ」そこが見えない物に人は惹かれない。少なくとも僕は。この時代にそのサービスをあえて自分たちがやる意味を語り、ユーザーを巻き込んで物語を紡ぐ。