目覚めるといつだって世界は灰色で目の前には絶望しか無いんだけどのそのそと布団から這い出して何とか人と会うことで少しずつ一日が動き出す。他人や居場所との関係性の中にのみ色んな顔の自分が存在する訳で、どれだけ孤独に本当の自分なんてものを見つめてみてもそこには空虚しか無い訳です。
ああ死にてえ、と布団から出られない自分もまた自分。まあそんな俺も悪くねえな、と自分を受け入れて好きになることが出来れば、他人の怠惰もまた許すことができる。そしてそんなお互いを許容出来る居場所があればなんとか絶望の中でも生きていけるよね。自分を探すより、居場所を探す、居場所を作る。
友人に見せる顔、親に見せる顔、上司に見せる顔、ネット上の顔。それぞれ違う様に見えるどの顔もが本当の自分。タマネギをどこまでも剥いてもタマネギな様に、自分探しをしたところで本当の自分なんて見つからない。この広い世界のなかで、自分にも他人にも優しくなれる場所はきっとどこかにある。… READ MORE