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他力であれ

一番好きな言葉はやはり「他力本願」で、一番嫌いな言葉はやはり「自己責任」ですね。

「他力」「他力本願」という言葉を今では甘えなどのネガティブに捉える人も多いですが、本来の意味は、何もかも「自力」でやれると思うことのおこがましさ、そして「自力で俺はこれまでやってきた」と言う人が、どれだけ周りに助けられてきたか、を戒める言葉ですからね。

なんでも自分ひとりで出来ると抱え込むな、なんでも自分ひとりでやれると過信するな、なんでも自分ひとりでやってきたと驕るな、これを戒める言葉が「他力」です。

起業家の心と向き合うサービス「escort」を立ち上げました

先月書いたこんな記事。「ハードシングスとメンタルヘルス」ちょっと前くらいから、このプロジェクトを進め始めていました。

本屋に並ぶ本も、SNSのタイムラインも、起業を含めて「挑戦」「行動」ばかりをうながす、煽る言葉に満ち溢れています。もちろん挑戦者は尊い。でも。夢が叶った一部の成功者の声ばかりが世には出るものの、叶わなかった、途中で挫折した、大多数の挑戦者の声はいったいどこへ。誰が拾い上げるのか。

挑戦を煽る一方、失敗した時は自己責任。それではあまりにも、社会として、生態系として、不健全だと思います。「失敗に寛容な世界を」とは良く聞く言葉ですが、挑戦をうながすことと、セーフティネットは表裏一体、セットであるべきだと思います。それが出来て初めて、挑戦する人が増えるのではないか

自分たちの目指す世界をつくる。起業とは究極のエゴだとも思います。そこには責任が伴う。ハードシングスの連続です。だが、誰にも相談できず、ギリギリまで踏ん張って、ある日突然ポッキリと心が折れてしまう。「起業家は強くあるべき」という空気のもと見過ごされてしまう。本当にそれで良いのか。

数多くの若き起業家と会って来ましたが、「もっと早く気づいてあげられたら良かった」そう思うことは多々あります。僕自身が弱さを抱え、それでも起業という選択肢に救われた人間として、起業を促す立場として、失敗した時に「起業は自己責任である」そんな無責任な態度はとりたくないと感じてました。

持続可能な社会を目指す起業家自身の、心の持続可能性を追求したい。やさしい革命を起こす革命家にとっての、やさしい世界をつくりたい。何かがあったときの支えになれるように、事業の成長を応援し、見守っていく。そういうプログラムが出来ないか、とコトリー櫻本真理さんに相談したのが始まりでした。

先んじてまずはNOWの投資・支援先起業家の皆さんに受けていただいたのですが、なんと満足度100%と言う結果に。

他にも、以下のようなコメントをいただいてます。

「自分の思考がきれいに整理され、話し合いを通じてチームビルディングや事業の方向性の悩みも解消されました。」
「課題の顕在化のプロセスにおいて自分ひとりよりもかなりフラットかつ迅速に表に出すことができた。第三者の目線を入れることでこれほどまでにスムーズに行くものなのかと驚きました。」
「自分自身や他の経営陣や従業員それぞれの得意不得意等の特性を相互に理解することで、ミスコミュニケーションや不信感等が減少し、信頼感が増すと感じた。起業家仲間にも勧めたい。」

僕はコーチングやカウンセリングといったものをこれまで警戒しているところもあった(上手く言えないのですが、自分を変えられてしまうのではないか、もしくは型にはめられてしまうのではないか、と言う恐怖心がなぜかあったのです…)のですが、僕自身、今回初めてちゃんとコーチングを受けてみて、客観的に自分自身を見つめ直すことができ、定期的に受けたいと思ったのは正直なところです。

「やさしさでつながる社会をつくる」を企業理念に、オンラインカウンセリングなど「メンタルヘルス x IT」の領域をやってこられたコトリーの皆さんと、ご一緒にプログラムをスタートさせていただけることが本当に嬉しい。ぜひ応募してください。サポーターも募集しています!

escort – 社会課題解決に取り組む起業家を「社会」が支える
https://es-cort.co

#起業しろ の重み

Skyland Ventures “起業しろ” 木下くんと、GOJO&Companyの慎泰俊さんがツイッターでバトルを。

この議論、もっと深めると良いね。「起業は自己責任」とは確かにその通りなのだが、それを煽る責任みたいなものにも、僕らは自覚的であるべきだと思う。自己責任の結果こぼれ落ちた起業家をすくい上げる仕組みこそが、本当の意味でのエコシステムであるとは思う。

リバ邸からたくさんの起業家が生まれたのは、「失敗しても最悪ここに戻れば大丈夫」という場所があったからなのではないかと思う。起業などの挑戦の機会提供と、大多数のそれがうまくいかなかった子たちの居場所作りは、セットであるべきだと思う。

“自己責任”という名のもとにいろんなものを切り捨てて来た結果が今の社会なので、この言葉には、発言力の持つ(持たなくとも)一人ひとりが自覚的に、敏感であるべきだと思う。

でもね。木下くんはそれもわかりつつも、批判が来る事もわかりつつも、それを前提として、 #起業しろ ということを言いつづけてるのだと思う。それは役割だよね、彼の。他のVCが恥ずかしがったりして言えないことを、彼は伝えようとしている。それはリスペクトしかない。