All posts tagged “マネージメント

経営者の敗北

相談ならどれだけでも乗るが、一言でも「辞める」と明言された場合には絶対に引き止めないというポリシーを僕は最初の起業から徹底してます。なぜならそれは軽々しく口にすべき言葉では無いし、覚悟の上ならなおさら、引き止めるという行為は相手に対して失礼にあたると感じるからです。

その代わり、辞めた後やっぱり戻ってくるのは全くもって自由で、いつでもどうぞ、というスタンスです。流動性を高めるという観点でも、プラットフォームも会社も人付き合いも、そうあるべきだと思っています。

もちろん仲間がいなくなるのは辛いし寂しいし悔しいしなにより申し訳ないし、「引き止めない」なんてことを言ってるのは、もしかしたら自分が傷つきたく無いだけの、ただの強がりなのかもしれません。仲間が辞めるということは「まだここにいたい」と思わせられなかった、経営者の敗北なのです

自分たちの目指す世界をつくるため、一人でも多くの仲間を集め、前に進んでいく。仲間が増えることのダイナミズムもそこにあります。ですが、その過程で失ってしまうもの、置き去りにしてしまうもの、辛い思いをさせてしまうひとが存在することに、トップは常に自覚的であるべきだと思っています。

小さな言葉ひとつ、小さな態度ひとつ、小さな痛みひとつ、そのひとつ一つに、トップが鈍感になってしまった瞬間に、組織は終わってしまう、そう思っています。

繰り返しになりますが、仲間が辞めるということは「この会社にまだいたい、この会社で更に成長したい」と思わせられなかった経営者の敗北なので、どんな経緯であれ、最後には「申し訳ない」という言葉しか出てこないし、頑張って魅力的な組織にするからその時は良ければ戻ってきて欲しい、と本当に思う

いい人ブランディングぽすぎるのであえて言うと、ぼくは「例え親子であろうと他人同士は分かり合えない」という前提にたってコミュニケーションしているので、辞めるという人を止められるとも思ってないし、むしろ止められると思うこと自体がとてもおこがましいと考えます。

どこまで行っても他人は他人、たまたま同じ方向に歩く時もあれば、道が別れることもある、また合流する人もいれば、そのまま二度と会わない人もいるだろう、カリスマ性やリーダーシップを発揮して「あっち行こうぜ!」なんてタイプでも無いし、「僕はこっちいくけど一緒にどう…?」くらいな感じです。

自分でも何が正解なのか未だにわかりません。首根っこ捕まえて無理矢理にでも引き止めることも愛だとは思いますが、自分にはそれは無理なのでこういうスタイルに落ち着いてます。何が正解かはわからないが、問い続ける態度ではありたいな、と。常々。

マネージメントしないマネージメント

僕らのやっているLiverty、そして今日本中に増えつつある”現代の駆け込み寺”リバ邸。よく「どうやって管理してるんですか?」と聞かれるが、正直全く何も管理していない。プロジェクトもシェアハウスも、”やりたい”という子がいる限り、基本的にその子に任せている。マネージメントをしない、というマネージメント笑。

全てを把握してマネージメントしようとするから、コストが莫大になってしまう。そもそも感情の生き物である人間を完全に管理・コントロールしようとするのが間違いで、”人を管理することなんて出来ない”という前提の元、その個々の人間とどうつきあっていくのか、を考えなきゃいけない。

リスクマネージメントも全く同じで、そもそもリスク管理とは「リスクは決してゼロに出来ない」ということを前提に、どうそのリスクと付き合っていくか、という物だったはず。危険か安全か、そんな二元論で判断するから、リスクをゼロにしようとする。ゼロにしようとするからコストが莫大になる。

どれだけ防波堤を高くすれば津波を防げるのか。10m?20m?30m?津波リスクをゼロにしようとするとキリが無い。コストばかりかかった挙句、もしかしたら40mの津波がくるかもしれない。それは分からない。だったら、津波とどう付き合うか、を考えた方がより建設的だよね。実際に壊れやすい設計というのもあるくらいだ。

日本はよくも悪くも、固定した枠にはめて思考をしがちだ。それで良かったのは“安全神話という幻想”が機能していた時代の話。今は人だけじゃなく、産業も技術も情報もものすごい勢いで変わっている。こうすればいい、という答えを見つけようとするのではなく、状況に対して変化できる環境をもっておくのが大事だ。

明日何が起きるか全く予測出来ない。そんな時代において、1つの考えに従って上から全部をコントロールしようとするのはナンセンス。そういう意味で、僕らはあえてマネージメントをしない、と宣言している。ついつい何かに依存しちゃうから。むしろ変化を前提にした、メンバーとの繋がりや環境設定を意識している。

「空気」の問題もそうだけど、正解なやり方が決まっている中で別のやり方を採用しようとすると嫌われる。まるで全体主義時のアナーキストのように笑 だけどLiverty的な“マネージメント”もやっておかないと、二元論的な正解がダメになったとき動けなくなる。それが一番のリスク。僕らは柔軟に変化して生き抜いていくよ。