高木新平という男

Livertyやリバ邸など、いろんなプロジェクトを共に立ち上げた高木新平と数ヶ月ぶりに飲んだ。近況報告に始まり、最近ハマっていること、良かった本などを教えあう。「最近は哲学史を勉強してるんだよね」「だったらこの人の本いいですよ」やつは一回り近く下のはずなのに何でも知っていて、頭の回転が早く、プロジェクトでは僕が感覚でやることをいつも言語化してくれていた。

ぶつかることも多々あったように思うが、あまり覚えてはいない。しんぺーとは数ヶ月おきにサシで飲む。まあ大体どちらかが病んでる時などに連絡を取り合うのだけど、そういや2年前かな、カウンターしかない本郷の小料理屋で日本酒を飲みながら、しきりに二人で死にたい死にたいと言ってたこともあった。そのあと何かが変わるかもと期待してバーニングマンというアメリカの祭りに行ったのだけど、からっからの砂漠のど真ん中でただただ酒を飲んでは蒸発させるという行為を繰り返しただけで、別に何も変わらなかった。

北海道で飲んだことも思い出す。お互いに泥酔状態でなんだか喧嘩したらしく、僕はジョッキグラスでしんぺーの頭をカチ割ろうとして(笑えない)なぜか自分の手が血まみれになるという。翌昼気まずい雰囲気の中、名物スープカレーを啜って仲直りした。徳島の阿波踊りでも二人して酩酊、祭りをガチ出禁にもなった。数えだすとキリが無い。こうやって思い返すとロクでも無い思い出しか無いが、毎回記憶も無いので問題ない(ある)。

しかし人嫌いであまり他人と深く付き合わない僕からすると、とても貴重な思い出だ。そんなしんぺーも新しい会社を立ち上げ、家族も出来、割と落ち着いたように見える。僕は僕で相変わらずな感じではある。だが、きっとしんぺーの落ち着きも、この1年くらいのもんだろう。どうせまたロクでも無い感じになるはずだ。きっと。そうなって欲しい。切に望む。

話は変わるが、奴は俳優の新井浩文にとても似ている。映画のラブシーンなどではいつも脳内でしんぺーに置き換わってしまい吐きそうになる。映画に集中出来ないので勘弁して欲しい。