大ボラ

ティムバートンのビッグフィッシュを観た。ビッグフィッシュとは大ボラ吹きの意らしいのだけど、日本でも同様に「逃した魚は大きい」「話に尾ひれがつく」なんて魚にまつわる言い回しがあるのは面白いなあ。「釣り」もそうか。

大ボラは時としてクリエイティブだ。かつて旧日本軍の財宝を探しているというトレジャーハンターに騙されたことがあるのだけど笑、今でも地球の何処かで穴を掘り続けてるのでは無いかと思っている。僕を魅了し出資をさせた、あの時の話が完全に大ボラだとするなら、それは本当にクリエイティブだった。

まあ現実と妄想の境い目なんて曖昧で、未来が計画通りに行くか、自分や他人の記憶が現実に即しているのか、なんて確認しようも無い以上、”たった今”以外の未来や過去の話は全てホラとも言える。ホラであることを前提として、それを一方的に信じるか信じないか、ただそれだけのことなんだな。

ホラであることを前提としてそれを信じるか信じないか。呼び方を換えれば、夢を見れるかどうかなのかもしれない。一つ言えることは、もしほんの小さな針でビッグフィッシュを釣るなんてことができたら、そんなクリエイティブなことは無いだろうってことだ。たとえそれが夢みたいな話だとしても。