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ここのがっこう

昨日講評に参加させていただいた、坂部さん山縣さん主催の 新しいファッションの学校「ここのがっこう」。デザインとは?ファッションとは?と言ったところから、自分のルーツや様々な表現手法を模索していく独特な授業で、外部講師に内田樹さんを招いたりもしている。こう言ったアプローチの、(例えば)起業塾みたいなものはあると良いなとは思う。起業塾って言うとなんか怪しくなってしまうけど…。

「この時代において自分だからこそやる意義があること」は、起業にしろ表現にしろ、常に自らに問い続けるべきことだとは思う。「自分だからこそやる意義があること」以外のことは、極論を言えば、他人に任せておけばいい。… READ MORE

目出し帽と機関銃

炎上などで実名や職場がばれた途端に元気が無くなる現象はとても興味深い、本当に無敵なのは匿名の方では無く、守るものが無い実名顔出しの方なのかもしれない。

守るべきものがあるなどの理由で匿名にしている人はそれなりの振る舞いをすべきであって、匿名で無敵だからなんでもやっていいんだと勘違いをしてしまうと、反撃されて身バレした時のダメージがでかい。

匿名であろうが実名であろうが本人性を担保するものが無い以上、本質的にはどちらでも変わりは無いと僕は思うのだけど、目出し帽を被ることで必要以上に気が大きくなってしまうってことは多々あるように思う。… READ MORE

再現性の無いレストラン

バーグハンバーグバーグの下田くんに誘われ、初花一家という紹介制のレストランに連れて行ってもらった。二年先まで予約は埋まってるというこのお店、なにやら厳格なルールがあるらしい。写真・SNSシェア不可、私語厳禁、シェフの話をちゃんと聞くこと…。ううむ、行きたくない。なんだか偉そうだし、なによりすごく怖いじゃないか。下田くんとのご飯は楽しみだが、果たしてそんな状況で楽しめるのか?そんな不安を抱えたまま当日を迎えてしまった。

ドタキャンも考えたが、下田くんを怒らせると血が流れることになるので却下した。緊張からくる吐き気をこらえながらそんなこんなで店へ行った訳だけど、結果から言うと、本当に本当に素晴らしかった。詳しく書くのは避けるが、狭くてお世辞にも綺麗とは言えない店内で繰り広げられる食のエンターテインメント。知識と経験と研究に裏付けられた肉のマジック。なにを言ってるのか自分でもよくわからないが、とにかくそうなのだ。なるほど、そういうのもあるのか(五郎)。”劇場型”とも評されることも多い、とシェフも言っていたが、まさにといった感じであった。… READ MORE

恥の目

Instagramをそれとなく眺めてたら懐かしい顔が出てきて手が止まった。そこに写る彼はリバ邸初期のメンバーで、最近はお互いに連絡を取ることもあまりなくなっていたのだが、久しぶりに写真で見る彼はとてもいい顔をしていた。いや、いい顔になっていた、というか。

いろんな思いを抱えたやつらがリバ邸にやってくる。その中にはたまに、とてもひどく暗い顔をしたやつもいる。強烈な失敗体験やコンプレックスを持ったやつらの、「恥」みたいなものを目に抱えた、その顔が僕は好きだ。弱さ故に社会からはみ出てしまったダメなやつが、僕は好きだ。なぜならその弱さは優しさになり、強さにもなることを知っているから。… READ MORE

高木新平という男

Livertyやリバ邸など、いろんなプロジェクトを共に立ち上げた高木新平と数ヶ月ぶりに飲んだ。近況報告に始まり、最近ハマっていること、良かった本などを教えあう。「最近は哲学史を勉強してるんだよね」「だったらこの人の本いいですよ」やつは一回り近く下のはずなのに何でも知っていて、頭の回転が早く、プロジェクトでは僕が感覚でやることをいつも言語化してくれていた。

ぶつかることも多々あったように思うが、あまり覚えてはいない。しんぺーとは数ヶ月おきにサシで飲む。まあ大体どちらかが病んでる時などに連絡を取り合うのだけど、そういや2年前かな、カウンターしかない本郷の小料理屋で日本酒を飲みながら、しきりに二人で死にたい死にたいと言ってたこともあった。そのあと何かが変わるかもと期待してバーニングマンというアメリカの祭りに行ったのだけど、からっからの砂漠のど真ん中でただただ酒を飲んでは蒸発させるという行為を繰り返しただけで、別に何も変わらなかった。… READ MORE

カンジダ

Mediumの使い方がわからないまま、引き続きVineをやってみた。80000再生ほどされて「これ有名な変顔女子高生を抜いたんじゃないの!?」と一人でテンションが上がったが、全然桁が違った。虚しさだけが残った。虚しさのあまりツイッターの名前とアイコンを肉のハナマサにしてみた。数十分でフォロワーが500減った。そういうもんだと思った。虚しさだけが残った。虚しさのあまり昔作ったtumblerを復活させてみた。自作のプログラムを仕込んでたのがサーバーの仕様で動かなくなってたので、コードを書き直した。動いた。何気なく感動してしまった。虚しくは無かった。

昇る朝日に照らされて部屋を舞う埃を眺めながら、言葉にできないけど、ああ、こういうことだ、と感じた。カンジダ。部屋を掃除しよう、コードを書こう。何処かの誰かに褒めてもらおうと思うから、虚しくなるのだ。サザエbotの中の人が最近出した本の1Pにこう書いてあったのを思い出した。「あなたが多くの人に認められたいのは、多くの人に認められたということを、たった一人の人に認められたいからなのよ」… READ MORE

T君が童貞を捨てる日

僕は未だにMediumの使い方がわからないでいる。ちゃんとした記事を書かなきゃいけないのか?ちゃんとした記事を書けばハートみたいなのがもっと増えるのか?ちゃんとした記事ってなんだ?よくわからない。とりあえず日記を書いてみる。

今日は鶴ちゃんと甚田とT君とお茶をした。主にインターネットとスタートアップ界隈の話で盛り上がったのだが、T君は一人でずっとセックスの話をしていた。どうやらセックスがしたくてしたくてしようが無いらしい。彼は狂うほどセックスをするために、インターネット界で成功したいのだ。彼は童貞の若者なのであるが、その話をぼうっと聞き流しながら、「あぁ、かつての若者がロックスターに憧れた感じに似ているのかな」と感じた。スターのいる場所が変わってきているのかもしれない。… READ MORE

みんなはどこにも存在しない

例えばいじめられてる子が泣きながら「みんな違って、みんな良い」なんて言ってるところを想像してみると、なんだかどうもおかしな感じがしてしまう。多様性なんかを謳う時によく使われるこの言葉、結局のところ安全な多数派の中から投げかけられてるように感じてしまう。

「みんな違って、みんな良い(ただし法や常識の範囲内で)」なんてこっそり括弧付きだったり、その”みんな”には「みんな同じが良い(違いは良くない)」なんて思想を持つ人も含まれる、ってことを無視してたりするケースが多いのも、嘘っぽく聞こえる原因ですね。

人が呼びかけの中で使いがちな「みんな」という言葉には、多数派・正しい側である私から、その他のそうじゃない皆さんへ〜という意味が含まれることが多々あり、それは国民一億総活躍、みたいな言葉に覚える違和感とも近いような気がする。… READ MORE

人生とポーカーと確率論

天才数学者はこう賭ける / ウィリアム・パウンドストーン すごく良かった。次はブラックスワン(バレエの方じゃ無いよ)読もうかな。統計とか確率とか大数の法則とか偏差とか分散とか出てくるとワクワクしますね。ケリーの公式とかちゃんと勉強してみたい。

人生にしろポーカー(僕の唯一の趣味なのです)にしろ何にしろ選択の連続だけど、長期では確率に収束しがちだし、それでも激しい分散にぶち当たった時にどう超えるか、どう生きるか、みたいなものは人生観・宗教観に通じると思ってる。

分散はいつだって理不尽で、いくら真面目に生きていようが、確率的に正しい選択をしていようが、訪れる時には訪れる。理解の範囲を超える出来事が唐突に身に起きた時に、人は混乱して迷信の類や因果論や感情論や運命論に振り回されて判断を誤ってしまうことが多々あると思う。… READ MORE

「身近な誰か」に向けて「手紙を書くように」作るサービスのほうがいい

僕はこれまで「ロリポップ」「CAMPFIRE」「BASE」などのサービスを立ち上げてきました。ご存知の人はわかるように、僕が作る、もしくは立ち上げに携わったサービスは、すべて地味なんです。全然ハデじゃない。

なぜ地味になってしまうのでしょうか。もちろん、そもそも僕自身が地味だということもありますが、何より、ややこしくない、シンプルなビジネスが好きというのがあると思います。

たとえば、ペパボ時代に立ち上げた「ロリポップ」は、月額250円でサーバーを貸します、というものでした。これは、「使う人からお金をもらう」「その対価としてサーバを貸す」というものであり、構造が非常にシンプルでわかりやすいのです。… READ MORE

疲れないインターネット

誰とでも繋がれる、誰でも何でも言える、表現できる。そんな夢みたいな世界がやってきたけど、なんだかうーん、どうも違う感。この違和感はなんだろう。

タイムラインを覗けば、毎日の様に何かしら何処かしらで炎上が起きている。石を投げる人たち、投げ返す人たち。そこにゴールは無い、論破するかされるか、最終的にアカウントを消すか鍵をかけてハイ終わり。なんなんだろう、この気持ちの悪さ。そこに幸せはあるのか。

違いを違いとして認め合う、違いを違いとして距離をコントロールする、多様性とはこういうことなんだと思う。人と人は決してわかりあえない。わかりあえないことを前提に、自らがどう立ち振る舞うか、なのだ。ゾーニングがうまくいってないのか、どうも今のネットコミュニティはそこがグチャグチャな感じがするのだな。… READ MORE

すべての太ももは在庫である

おにぎりを無料にして海苔に広告、具をアイテム課金にしたい。

生産・流通コストが限りなく下がると、全てのモノは無料化(極端な低価格化)と高級嗜好品化の二極化をたどるんじゃないか。電子書籍に対する、所有欲を満たすリアルな書籍、音楽データに対する、その場限りのライブという体験、そしてそれこそ生産の自動化が進めば無料食なんてのもあり得るのかもしれない。もちろん生産者や表現者を軽視している、なんて話では無いのであしからず。むしろ、尊いが故に高級嗜好品化されていく。

ライブや旅行、セックス(?)といった高級体験ですらオキュラスが変えちゃう可能性もあるしなあ。

そうそう、昔セカンドライフが出てきた時に、現実世界では四畳半なんだけどセカンドライフ内では豪邸に住んでるとか、現実世界では足が不自由なんだけどセカンドライフ内では自由に走り回れるとかって場合、その人たちにとってのリアルは置き換わっちゃうんじゃないか、とか妄想してた。結局アレだったけどさ。… READ MORE