ああ死に亭

目覚めるといつだって世界は灰色で目の前には絶望しか無いんだけどのそのそと布団から這い出して何とか人と会うことで少しずつ一日が動き出す。他人や居場所との関係性の中にのみ色んな顔の自分が存在する訳で、どれだけ孤独に本当の自分なんてものを見つめてみてもそこには空虚しか無い訳です。

ああ死にてえ、と布団から出られない自分もまた自分。まあそんな俺も悪くねえな、と自分を受け入れて好きになることが出来れば、他人の怠惰もまた許すことができる。そしてそんなお互いを許容出来る居場所があればなんとか絶望の中でも生きていけるよね。自分を探すより、居場所を探す、居場所を作る。

友人に見せる顔、親に見せる顔、上司に見せる顔、ネット上の顔。それぞれ違う様に見えるどの顔もが本当の自分。タマネギをどこまでも剥いてもタマネギな様に、自分探しをしたところで本当の自分なんて見つからない。この広い世界のなかで、自分にも他人にも優しくなれる場所はきっとどこかにある。

怠惰な自分も僻み屋な自分も弱い自分も意識が高い低い自分も、全部本当のどうしようもない自分なんだから、それを否定なんてすること無く、自分で受け入れて飲み込めんでしまえばいい。自分にも他人にも優しくなれたらいい笑。どうしようもなく弱い人だけが、どうしようもなく弱い人に優しくなれる。

自分に厳しくあれ、甘やかすな、そんな空気が蔓延しているけど、そもそも自分に優しく出来ない人間は他人にも優しくなんてなれないよ。自分に厳しい人が追い詰められて逃げ場所を無くして死を選んでしまうのはとても悲しい。自他共に優しくあれる居場所を探そう。「自分探しより居場所探し」おわり!

全然関係ないけど「ああ死に亭」という居酒屋をやろうと思う。

Filed under: つぶやき

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個人の可能性を解放するプラットフォームと居場所づくり。CAMPFIRE代表、BASE共同創業、ペパボ創業、NOW代表、リバ邸創設、ブクログや渋谷オンザコーナー、しぶや花魁をつくったり。現代アート蒐集も。長野の森に住んでいます。